交番や役所の出張所は何故その場所にあるのか

地図や古地図片手に散歩したり、図書館などで地域の昔の地図などを眺めたりして、その土地土地の変遷を見ていると、ふと気付くことがあります。と言っても全部が全部と言う訳ではなく、気付いた範囲でなのですが、交番や役所の出張所など公共施設は何かしらのいわくつきな場所だったことが多いようです。

こういうネタはタブー視したり、忌避する人が少なからず居ると思うので具体的な場所などはぼかしますが、例えばある交番はかつて川だった場所が暗渠化された真上にあります。また、ある交番は昔の街道の分岐点だった場所にあります。ある交番はかつてその土地の疫病の死者を弔う供養塔が取り壊された上にあります。(全部東京都内です)

あるいは、役所の出張所のような場所もそうで、東京都某区某出張所はかつて罪人の処刑場があった場所にあり、すぐ側には罪人の首を洗ったという言い伝えが残る池が埋め立てられ小公園として残っています。またある出張所は、伐ると祟りがあると伝えられた森が高度成長期に伐採され、その森を守っていた祠が壊された跡に作られています。

それがどうしたって話でもあるんですけど、僕は特にこういうのタブー視してるわけではなくて、土地の変遷を興味の対象として調べてしまうだけなんですが、日本社会は気にする人が多いと思うんですよね。流れが~とか気が~とかあそこはそういう土地じゃ、とか特に東京が変貌を遂げ始めた高度成長期はこういう因縁を気にする社会だっただろうと思います。全部ではなくおそらく一部の公共施設に言えるだけだと思いますが、一般の人が知ると忌避したくなる由来のある場所を、行政で敢えて引き受けている例が多く見られるように思うのですが、実際どうなんでしょうね。

東京は常に移り変わり変貌を遂げ続けているように見えても、こういう昔からの人びとの意識や文化の連続体としてあるんだなぁというのが、散歩をしてみるとよくわかります。ガラッとなんか変わってない。むしろ残そうとしているようにすら見えてきます。昔の人にとっての特別な場所は今でも形を変えて特別な場所であり続けているような意識の積み重ねの上の都市が東京なのかな、なんて最近は考えています。

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