若林天満宮(若林北野神社)

若林北野神社

若林天満宮(若林北野神社)は環状七号線沿い、東急世田谷線若林駅近くにある小さな小さな神社です。道路沿いにすぐ階段があり、数段上るともう本堂で、境内も数メートル四方、特に樹木等も無しというところですが、実は歴史ある神社だったりします。

調べてみたところによると、この神社は応永八年(一四〇一)のころにはすでに深大寺の僧花坊長弁が、ここで連歌の法楽をしたという記録が残っており、それ以前から建てられていたことが分かっています。

御神体が素焼きの牛に天神様が乗っていたものだったため牛天神、石天神と呼ばれ、その牛の腹は二つに分かれるようになっていたため、「文銭の腹ごもり」と呼ばれていたのだそう。「腹ごもり」というのは身ごもることや胎児などの意味のほか、仏像などの腹の中に御神体や仏像が納めてあること、あるいは納められた仏典、経典などを指す。

かつては境内に大きな赤ガシやモチの木、絵馬を掛ける額堂なども設けられ、また虫歯などに効くと言われて参拝客も多く、そのお礼参りに持ってくる梅の盆栽がところ狭しと並べられていたといいます。そして、この北野神社と、若林村にあるほかの二つ、計三つの神社で三年に一回ずつお祭りが行われ、とても盛り上がっていたといわれています。

しかし、環状七号線建設時に道の拡張に伴って境内の前の方は大幅に削られ、近くの若林稲荷神社に合祀され、本堂だけが残されて現在のような寂しい状態となって現在に至っています。

車どおりの多い幹線道路の脇に人知れず立つ神社にも歴史があり、その歴史を知ると、かつての人々の様子が浮かび上がってきてそこはかとなく寂しい思いになりますね。


東京都世田谷区若林3丁目34−16

参考
・「ふるさと世田谷を語る~池尻・三宿・太子堂・若林・三軒茶屋」(P153-154)

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