桜を愛でつつ北条氏の築城フェチぶりが堪能できる滝山城址公園

先日、八王子市にある桜の名所として知られる滝山城址公園に行ってきました。

多摩川と秋川の合流地点南側に広がる加住丘陵の一角、現在の東京都八王子市丹木町にかつて小田原北条氏の山城だった滝川城の跡が公園として整備されています。

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滝山城の歴史

滝山城は1521年、山内上杉氏の家臣大石定重の居城として築城され、1546年、大石氏が北条氏の支配下に入った後は北条氏康の三男氏照がその居城として支配し、1558年には大改修が行われ当時としては屈指の名城として知られていました。

この城の名が特に歴史に名を残すのは1569年のこと。その前年の1568年、甲斐の武田信玄は突如駿河に侵入し武田、北条、今川の甲相駿三国同盟が破綻すると、1569年には信玄自ら2万の軍勢を率いて小田原城攻略のため碓氷峠から滝山城へと軍を進め、拝島付近に布陣すると、小仏峠から侵入していた別働隊の小山田信茂隊1000が廿里(現在の高尾駅付近)で、迎え撃つ横地監物、中山勘解由、布施出羽守ら北条隊2000を奇襲により撃破。滝山城は完全に包囲され、武田軍20000vs立てこもる北条氏照軍2000という激戦の舞台となった。滝山城は武田軍の猛攻で三の丸まで攻め込まれ落城寸前に追い込まれたが2000の寡兵で地形を駆使して凌ぎ、予想以上に兵の損失が大きかったことを憂慮した信玄は軍を退き、小田原城包囲へと転進する。

氏照は守りぬいたものの、より堅牢な城の必要性を痛感し、八王子城の建設に着手することになる。という歴史ファンなら萌えること間違い無しの散策スポットで、この季節は桜の名所としても知られており、かなり見ごたえがあります。

滝山城址バス停から三の丸への坂路

滝山城址バス停から三の丸への坂路
八王子駅からバスで15分ほどで滝山城址バス停に到着。目の前が滝山城址公園です。早速雰囲気たっぷりに坂道を上ります。

滝山城址小祠

滝山城址小祠
数分で小さな祠がこれまたいい雰囲気にありました。

滝山城址三の丸

滝山城址三の丸
ここが攻略された三の丸の跡。周囲より一段高くなっているのがわかります。

滝山城址三の丸

空堀

空堀
滝山城は水堀ではなく空堀がメインで、このように今でも明確に堀とわかる地点が沢山のこされています。空堀と土堀を組み合わせることで堀が敵の進入路となることを防いでいたとのこと。
桜の群生林

桜の群生林

桜の群生林

桜の群生林
そのまま進むとかなり広い範囲で桜が生えている群生林に到着。たくさんの人達がここで休憩してお弁当を食べたり、写真撮影していたりしていました。ほぼ満開だったのでとてもきれい。

食い違い虎口

食い違い虎口
城の出入り口を虎口と言い、敵の侵入を防ぎつつ防御側が攻撃しやすいように、堀と土塁を組み合わせてS字カーブを描くように設計された食い違い虎口が中世の城の多くで見られるそうです。ここも中の丸へといたる虎口で、このあともくねくねと何度もカーブを描きつつ道ができています。

中の丸跡(旧滝山荘)

中の丸跡(旧滝山荘)
本丸の前の最終防衛ラインで、当時の城図には千畳敷と書かれているという中の丸付近。どのあたりかはわからないのですが、このもうちょっと手前の二の丸付近で武田家の御曹司武田勝頼と、北条軍の勇将師岡山城守が一騎打ちを演じたと言われています。混戦の中勝負はつかなかったとか。

現在は、数十年前まで宿舎として使われた平屋建ての滝山荘跡ともなっています。ちょっとひらけたこの一帯には桜が咲き、トイレや見晴らし展望台もあってとてもきれい。

中の丸付近の桜

中の丸付近の桜

中の丸付近からの眺め

中の丸付近からの眺め
中の丸の裏手にある展望台から多摩川を望む。かなり見晴らしが良くてきれい。川側は絶壁となっていて天然の要害の面目躍如です。

引橋

引橋
中の丸から本丸へは引橋と名付けられた橋がかけられています。

引橋下からの眺め
橋下から見るとわかるのですが、このように橋下までかなり落差があります。

引橋から本丸へと進む食い違い虎口

引橋から本丸へと進む食い違い虎口
中の丸へと同様に食い違い虎口がここにも作られています。

本丸跡の霞神社

本丸跡の霞神社
本丸跡には現在霞神社という小さな神社が建てられています。

井戸跡

井戸跡
当時から残る井戸の跡。

本丸からの眺め

本丸からの眺め
本丸裏手からの見晴らしも最高です。

金毘羅社

金毘羅社
この金毘羅社は江戸時代、天明年間(1781年~1788年)に創建されたと伝えられる小さな神社。滝山城は八王子城の建設ののち1584年に廃城となり、北条氏の滅亡後近隣の村々から滝の城山と呼ばれて親しまれていました。特に多摩川と秋川の合流地点と言う好立地から豊富な水田と、輸送の中継地として栄え、その繁栄の象徴、守り神としてこの金比羅社が創建されたと伝えられています。

金毘羅社への石段

金毘羅社への石段
この急な石段は階段、坂道好きとしてはかなり萌える。そして多摩川方向へと急坂な石畳を下っていく。

引橋下の急な下り坂

引橋下の急な下り坂

引橋下の急な下り坂
すっごい急ですよ。前日雨が降ったのもあって滑りやすくてちょっとドキドキしながら歩いた。

滝山城址を下ったあたりの地蔵

滝山城址を下ったあたりの地蔵
そして麓に田畑が広がりお地蔵さまがちょこんと鎮座していたのでした。

やばかった。しかし北条氏の築城フェチぶりは異常ですわ・・・なんだこの細部までこだわった城造りは。しかもこれじゃ満足せず、さらなる城を求めて廃城にしてしまうという。歩いていて久しぶりに萌えた城でした。


JR八王子駅・京王八王子駅より戸吹行きバスで「滝山城址」バス停下車

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