美少女幽霊とのラブストーリーに涙を搾り取られる「黄昏乙女×アムネジア」感想

昔からかなり涙もろい方ではあったのだが、まさか四〇歳にもなって、こんなべったべたのラブストーリーで泣くとは思ってもみなかった。しかも中学生が主人公の美少女幽霊との悲恋ものだ。
黄昏乙女×アムネジア」は2012年4月から7月にかけて放送された、古くから続く山沿いの私立校を舞台に、そこに五〇年前から棲みつくという女子生徒の幽霊庚夕子(かのえゆうこ:CV原由美)と、その夕子さんと恋に落ちてしまう男子生徒新谷貞一(にいやていいち:CV代永翼)を中心として、アムネジア、つまりすべての記憶を失っている夕子さんの過去を探っていくというもの。
夕子さんはアニメキャラクターによくある天然の非常に天真爛漫、無邪気で怒ることも無くいつもニコニコと貞一くんにその愛を注ごうとする。どこかステロタイプに見えるそのキャラクター造形だが、実は、何故、彼女はここまで無邪気で悪意を持たないのか、という点にこそこの作品の本筋がある。何かに恨みを持っているからこそ、地縛霊として学校に棲みついているのではないのか?
様々な学校の謎を他の二人の登場人物とともに解き明かしつつ、徐々に夕子さんの過去へと迫っていくが、ラブコメ的なくどいぐらいのいちゃいちゃを見せつけられて、途中結構食傷気味になったりもしていた。だが、後半、一気に夕子さんの過去が明らかになっていき、畳み掛けるように切ないラブストーリーへと転換していくと、毎回毎回観終わるたびに胸締めつけられて、とにかくこれでもかと涙腺から涙が搾り取られてしまっていた。
後半の夕子さんの葛藤の演技が抜群にすばらしい。決して誰も憎みたくないにも関わらず、誰かを憎まずにはいられない、そしてそんな環境に彼女を追いやり、五十年に渡って幽霊と化した原因として、人間たちの身勝手さが浮き彫りになっていく、というドラマが展開されるに至って、ああ、これは傑作だと確信させられた。
魔法少女まどか☆マギカではないが、「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない」という哀しい構図がそこにはある。
あとは美麗極まる映像の中で丁寧に描かれる美しい幽霊の女の子と優しく一途な人間の男の子の恋の行方に身を任せていれば良い。一時ブームになったアジア系の王道恋愛映画に通じるベタさでぐいぐいと作品世界に引き込んでくれる、そういうパワーと魅力を持った良い作品だと思う。
黄昏乙女×アムネジア – ニコニコチャンネル
「黄昏乙女×アムネジア」 | 【アニメ】はバンダイチャンネル

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