山岸凉子作「舞姫 テレプシコーラ 第一部、第二部」感想

クラシックバレエというのは本当に残酷で、そして人を虜にするスポーツであり芸術なのだなということを心の底から思わされた、山岸凉子先生の代表作。

まだ幼い小・中学生の少女たちが、輝かしい未来を夢見て、文字通り人生を賭けて必死に練習し、そして夢に破れ、あるいは絶望していく様が、しっかりとした取材とバレエの知識を前提としてドラマチックに描かれていて、本当に恐ろしく、本当に面白い。

ネタバレになるのである程度伏せて書くけど、ある女の子が再起不能となって自殺へと至る心理状態の変化、絶望の中にあるときには死ぬ気力すら浮かばず、その絶望の中で一筋の希望を見出したその瞬間に、自ら死を選ぶ、という展開には本当にぞくっとさせられた。

登場人物のまだ年端もいかない少女たちが、みんな絶望の中で一筋の希望を信じて、ひたすら練習に打ち込み、幾度も挫折を繰り返して、挫折から立ち上がれなかった子から順に次々と去っていくという残酷さ。クラシックバレエって本当にあらゆる意味で人体改造芸術なんだなぁ。

一部の絶望の中のわずかな一筋の光という救いの無さから二部の希望に満ちた展開へと進んで、本当に様々な伏線が回収されていくのは――例えば、一部でこれでもかとばかりに過酷な運命に晒されていた空美ちゃんと二部の天才ローラ・チャンとの関係とか――三部だろうと思うので、ぜひ連載再開お待ちしております。個人的には空美ちゃんの幸せを祈っておりますが、堂々と我が道を行く茜ちゃんもウザ可愛さ全開で結構好きです。

アニメ化しないかなー。もしアニメ化するなら六花=花澤香菜、千花=喜多村英梨、空美=悠木碧ぐらいのベタかつ演技力ある若手でがっつりとやって欲しいです。ノイタミナあたりでどうですかね。

ヴィリ (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
山岸凉子
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