2013年のKousyoublog人気記事・アクセス数まとめ

2013年のアクセス数は総ユーザー数491,056UU、総ページビュー数894,585PVで、月平均だと約74,500PV/月でした。人気ブロガーの方々が軒並み月数十万PVを誇っているのから見ると、まぁ、ささやかなブログというところです。

2013年のアクセス数

2013年に更新した記事で、ページビュー数が多かった記事上位20記事です。

1. 「ブータン――「幸福な国」の不都合な真実」根本 かおる 著
2. ワーキングマザーの間では「小学一年生の壁」というのがあるらしい
3. 大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について
4. 歴史人口学から見た江戸時代農村の結婚について
5. 戦国時代の日常茶飯事「掠奪・奴隷狩り・人身売買」について
6. 何故、富士山の登山車道は全て五合目までなのか?
7. 艦これの愛すべき残念美人、重巡洋艦「足柄」はなぜ「飢えた狼」なのか
8. 新アニメ「キルラキル」の各話タイトルがおっさんホイホイ過ぎてどうにもとまらない
9. 1920-30年代日本の失業問題と失業対策を断固拒否した財界人の意見まとめ
10. 「PSYCHO-PASS サイコパス」脚本家が語る裏設定まとめ
11. 江戸幕府を震撼させた国書偽造スキャンダル「柳川一件」の顛末
12. 僕は40歳で如何にして深夜アニメを愛するようになったか
13. 「ヒトラーを支持したドイツ国民」ロバート・ジェラテリー 著
14. 柳井会長が仰りたいことって要するにこういうことですかね?
15. 夏休み、日本史に夢中になれるオススメ本25冊まとめ
16. 種子島にポルトガル人が、という鉄砲伝来の通説の不確かさ
17. 賢者は歴史に学ぼうとして偏った歴史の類推に執着する
18. 幕末の金流出は何故ハイパーインフレを起こしたか?
19. 『「うちら」の世界』についての一私見
20. ザビエルはキリスト教の矛盾を論破されたのか説得したのか問題

一位の「「ブータン――「幸福な国」の不都合な真実」根本 かおる 著」は幸福の国とされるブータンの過去の小国生き残り政策から生じた少数派の抑圧や難民問題などの暗部を描いた書籍の書評ですが、yahooからのリンクなどもあって多くのアクセス数がありました。この記事もそうですが他の記事についても、歴史関連の記事は光と影が複雑に絡み合った、美徳の中の悪徳、成功ゆえの失敗、強さから生じる弱さ、そんなアイロニーを感じさせるような内容を書きたいと思っています。

二位「ワーキングマザーの間では「小学一年生の壁」というのがあるらしい」については、聞いたばかりの話をすぐに記事にまとめただけの短いものでしたが、多くの人の生活に密着した内容であったためにアクセス数が大きく伸びました。一方で、子供をもつ方々にとっては既知の内容でもあり、初めて知ったという記述はある種の怒りを誘うものでもあったようです。

「無知の表明」は多くの場合、読んだ人の感情を逆撫でするものです。この記事についても同様で、むしろ反省させられることの方が大きい記事でした。特にその知識が多くの人にとって既知のもの、生活に密着したものであればあるほど、無知をただ表明するのではなく、その内容について、可能な限り調べた上でその過程や、論点を整理し、少なくとも自身の無知をいかにして克服しようとしているかの表明である必要があると思いました。

他、「大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について」「艦これの愛すべき残念美人、重巡洋艦「足柄」はなぜ「飢えた狼」なのか」「江戸幕府を震撼させた国書偽造スキャンダル「柳川一件」の顛末」「「ヒトラーを支持したドイツ国民」ロバート・ジェラテリー 著」などがこの中では評価いただいていたようです。

僕にとってブログを書くことはほぼ日常と化しているので当たり前の行為であるのですが、そこにはたしかにある種の自己の救済を求める意識があります。書くことで僕の中の断片化された何かが形を与えられていくという幻想、あるいは様々な知識の断片を書くことを通じて体系化していく喜び、その過程に見出すささやかな救済です。

一方で、書けば書くほど重みを増していく罪の意識、明白になっていく無知、これらはさらなるブログを書こうという原動力ともなるので、付きあい方次第です。罪は償えばいい、無知はより深く知ろうとすればいい。それらよりも記事を書きあげたあとに生まれる無謬感こそが恐ろしい。自己表現の成果として生じた無謬感・全能感には大きな陥穽があって、自己に疑問を差し挟むことを排除しようとします。その抱いた無謬感が強ければ強いほど、疑問や批判を聞く耳を失わせ、自己確証に自己確証を重ねて袋小路に入るように思います。ブログの記事でどれほどの全能感を得ようとも、常に懐疑の目を自分自身に向けるプロセスを辿らなければならないと思います。それゆえに、どれほどブログを書こうとも罪の意識と無知の自覚が芽生え、さらなる救済の欲求へと繋がり、ブログという自己表現に駆り立てていく。これが僕にとってのブログを書く行為の日常化です。これが健全な心理かどうかは知りませんが。

文章を書くことについて村上春樹はこう書いています。

『自己表現が精神の解放に寄与するという考えは迷信であり、好意的に言うとしても神話である。少なくとも文章による自己表現は誰の精神をも解放しない。もしそのような目的のために自己表現を志している方がおられるとしたら、それは止めた方がいい。自己表現は精神を細分化するだけであり、それはどこにも到達しない。もし何かに到達したような気分になったとすれば、それは錯覚である。人は書かずにいられないから書くのだ。書くこと自体には効用もないし、それに付随する救いもない。』(村上春樹著「回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)」)

一方で車谷長吉はこう書いています。

『詩や小説を書くことは救済の装置であると同時に、一つの悪である。ことにも私小説を鬻ぐことは、いわば女が春を鬻ぐに似たことであって、私はこの二十年余の間、ここに録した文章を書きながら、心にあるむごさを感じつづけて来た。併しにも拘らず書きつづけて来たのは、書くことが私にはただ一つの救いであったからである。凡て生前の遺稿として書いた。書くことはまた一つの狂気である。』(車谷長吉著「塩壷の匙 (新潮文庫)」)

どちらが正しいのか――車谷により共感するものですが――わかりませんが、この狭間で、書くことに救済を求め、書くことに罪の意識を感じながらふらふらとさまよってブログを書いている、というのが現状です。正しさを求めながら決して正しさを確信しようとしない、この放浪はまだまだ続きます。

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作家の京極夏彦先生が水木しげる先生を評して『「水木先生はウケるものを描く為の努力は一切しません。が、自分の描きたいものをウケるようにする努力は並大抵のものではありません。」』とおっしゃったそうですが(参考「祝!卒寿 水木しげる先生 – Togetterまとめ」)、僕もウケるものが書ける気は全くしないのでそっちの努力はさておき、引き続き『自分の描きたいものをウケるようにする努力』をしていこうと思っています。

本年もよろしくお願いいたします。

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