アンネ・フランクに思わず文学少女萌えしたエピソード

「アンネの日記 研究版」から、フランク一家の支援者で、フランク一家逮捕後にアンネの原稿を集めて保管していたことで知られるミープ夫人の1959年の証言。同書P36より。

「プリンセンフラハトで暮らしていたころ、アンネ・フランクはいつも熱心に書き物をしていました。[中略]あるとき[中略]わたしが≪隠れ家≫へ行き、アンネの部屋のドアをあけたところ、彼女はテーブルにすわって、会計簿でなにか書いているところでした。明らかにわたしの出現に驚いたようすで、立ちあがるなり、急いで帳簿をとじました。とっさにわたしの受けた印象は、書き物をしているところを見られて、当惑しているようだということでした。ちょうどそのとき、フランク夫人が部屋にはいってきました。夫人はすふさまその場の様子を見てとり、わたしに言いました。『そうなのよ、うちにはものを書く娘がいるってわけ』」

「あのころ何度となくわたしに、錠前のついたノートを見つけてきてくれとせがみ、日記をつけるのに必要だから、とわざわざつけくわえたものでした。あいにく、彼女の願いをかなえてあげることはできませんでしたけど、そのかわり、たびたび事務所の複写用紙を融通してあげました。事務所の品ですから、そのときどきで、たとえば赤、黄、青、白、などといろんな色がありましたけど」

目に浮かんで可愛すぎて思わず萌えたのでこの書き物を見られて当惑しているシーンだけでもアニメ化是非おねがいしたいです。ド定番シチュエーションですごくいいですわー。先日の記事「「アンネの日記」真贋論争~偽書説が科学的検証を経て否定されるまで」で紹介したように、会計簿には「<隠れ家>からの物語集」と名付けられた創作が書かれていて、ミープ夫人が融通したという複写用紙はアンネの日記の清書原稿(史料上「ばらの用紙」と呼ばれる)に使われたもの。

「アンネの日記」誕生へと至る切っ掛け的なエピソードとしても興味深いと思います。

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